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『伝統木造構法』と『長期優良住宅』

『伝統木造構法』と『長期優良住宅』_a0076877_0352946.jpg今日は『住宅まちづくりフォーラム』で木造建築の伝統構法の行方と題したフォーラムがあったので聞きに行って来ました。
先月、長期優良住宅法が施行されました。この制度について、自分なり調べていましたが、腑に落ちないところがあるので、
国土交通省の住宅局の方もいらっしゃるとのことで話を聞いてみようと思いました。

今後、住宅設計の方向性を定める上で重要なことと感じました。
サスティバルな建築を目指す意味では今回の法案も1つの方法だとは感じました。
しかしながら、『長期優良住宅』のネーミングはいささか誤解を招くのではないかとも感じました。
『長期性能維持住宅』の方がわかりやすいと感じました。
日本の住宅は約30年ほどで取り壊されてしまいます。
ほかの国より圧倒的に短いのです。
それを長くして国産材の循環を構築したい狙いがあるようです。
国は100年以上もたせる住宅を目指していると思われます。
でも現法で建てられた住宅でもメンテランスをしっかりやれば100年ぐらいは十分持つと思うのですが、
日本の住宅は高すぎるので建ててしまうと、
なかなかメンテランスの費用にまわらないのもあるかもしれません。
長期優良住宅法に則した住宅を建てるとなると、
通常よりも確実に200万以上は初期投資しなければいけないし、
構造や意匠上の制約も受けてしまいそうで、
私が目指すローコストで心地いい住まいからは外れてしまうのかもしれません。
通常の工法で100年以上もたせるためには、
住宅の履歴を残していくことも1つの方法です。
いつどこのメンテランスをすればいいのか?
計画的にわかるようにして、実践していけば結果として100年過ぎて維持できた。
というものも必要ではないかと思いました。

それから、過去に何度もリフォームなどもやっていますが、
一番の要望は間取りの変更と設備機器の老朽化です。
それについては何も語られなっかたのは残念です。

建築家の松井郁夫先生の話はなかなか面白かったです。
先生は伝統構法実践している数少ない設計者です。
伝統構法のシステム作りやフラットベット型基礎の考え方は
現法とは逆行した考え方で、とっても興味を持ちました。
大地震の時は基礎とがっちり止めるよりいいのかもしれません。
私自身大地震を経験をしたものにとって経験的に理解できました。

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by jyu_den | 2009-07-14 02:39 | 日々のこと | Comments(0)

まず素敵な暮らしがあって、そこに寄り添うような心地のいい家を創りたいと思っています。住工房傳(建築設計事務所) 代表 星哲郎のお知らせと思うこと。


by jyu_den
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