立体最小限住居 9坪の家 竣工写真よりじっくり解説します。
2022年 02月 12日
昨年完成した建坪9坪の家。
1階と2階をあわせて延床18坪。
そして住宅の緩和条件を使った4.5坪の小屋裏収納。 まず家の中心、要であるLDKを2階スペース全部を使って作ります。 小屋裏収納のはしごは登りやすいように踏面を大きくとって。 照明はほとんどこんな感じで電球はフィラメント型のLED球。 冷暖房工事ですが、床置き型のエアコンを半分床下に埋め込んで 床が外れる様になっていて清掃、メンテナンス、
階段のコーナーに机を作ってちょっとした書斎になるように キッチンは2つに分けて設置、くるくる廻る動線です。 キッチンの隣に畳1枚ほどのパントリーを設けました。 バルコニーは木製デッキ仕様にこうすることによって バルコニーから見る室内も一体感があっていいですね。 外壁を近くで見るとこんな感じです。 狭いくても豊かになりたいと思うといろんな 猫ちゃんのくぐり穴をドアに! トイレは階段下に設置。 脱衣洗面所はカウンターも収納棚も こんなふうに変化します。 収納棚は無印良品の収納ボックスが入る寸法に設計しています。
これだけの面積を使っていかに豊かな空間をつくりあげるか!
これが9坪の家の醍醐味であり魅力です。
なぜ、9坪にこだわるかというと建築の見積もり書をみると
すべての項目に単価があってその面積が掛けてあります。
つまり、面積を小さくすることはコストダウンの第一歩といえます。
小さな家で豊かな空間を作り出せれば、
大きな家に負けない豊かな家が作れるということと考えています。
そしてコストダウンにもつながっている。
それから敷地面積も小さくても建てることができます。
今回竣工した家は雑木林のような公園と隣接しています。
借景を効果的に建築に取り入れました。
画像にてその特徴を解説します。
2階にLDKを配置することによってより森との距離を縮めて1体感を作ります。
そして、2間X1間の大きなバルコニーを作ります。
これも、より森と一体感作るための道具のようなものです。
ガラスもなるべく存在感のないように工夫して設置。
照明は数を増やして光ムラのできないように尚且安価でシンプルもの。
電気工事はちょっと大変だけどシンプルでナイスな感じです。
壁の仕上げは漆喰でプラネットカラーの漆喰を使っています。
床下にダクトを設置して各部屋に冷暖房の風を送ります。
このエアコン1台で家全体を温度コントロールする魂胆です。
そのために断熱材の仕様をアップさせています。
エアコンの交換も簡単にできるように設計しています。
床材は紀州の杉無垢フローリングを貼っています。
紀州材は銘木の産地ですごくいい香りがしますし
狂いも少ないです。
設置しました。
しっかり書斎を取れない場合などよくやる設計手法です。
栗材を使ってキッチン専門の家具屋さんい製作してもらいました。
シンクは建主さんの希望でスクエア型を採用しました。
そのためキッチンには吊り戸棚などは設けないで
空間的にもスッキリさせる様に普段使いの鍋や食器は
キッチンの引き出しへ収納します。
建ぺい率に含まなくても大丈夫です。
建ぺい率が厳しい敷地は有効です。
椅子とテーブルを置けば食事をすることができます。
森林浴を楽しみながらのコーヒーブレイクもいいですね!
外壁はなんと廃棄されたガラス瓶を砕いて、
それを外壁の骨材として使っています。
SDGsの『12.つくる責任、つかう責任』に該当する考えています。
建築物を作ることは莫大なエネルギーを使いいます。
その全てが循環できるようになればいいと思っています。
ポツポツ見えるのがガラスを砕いた廃材です。
アイデアが出てきます。
玄関に小さいですがニッチの飾棚を設けました。
既製品のドアではなく製作品の建具なのでいかようにでもなります。
天井も低いし、広くないですが
階段下にトイレを設置することで
平面計画の自由度が増します。
間伐材を利用してパネル化した材を使ってます。
建主さんの要望でアイロン台を折りたたみ式で作りました。
簡単に9坪の家を紹介させていただきましたが、
小さな家でも少しこだわりながら作ることも選択枠にあると思います。
家づくりを考えている方の参考になるればいいと思っています。
できれば、皆様と一緒に家づくりのお手伝いができればといいなぁと思っいます。
※この他にカフェ付きの9坪の家も設計しています。お店なので体験できます。
船橋市にあるカフェ『いとへん』です。公園に隣接してカフェカウンターからは森と野鳥が見ることができるお店です。詳しくは
by jyu_den
| 2022-02-12 02:23
| 日々のこと
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